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スタッフブログ

2013年11月25日

重要文化財 85件行方不明 

テーマ:最近の犯罪について(163)

ちょっと驚くべき数字です。(以下毎日新聞11月15日)


<国重要文化財>85件が行方不明 その内57件は盗難届

文化庁は15日、国の重要文化財に指定されている刀、仏像などの美術工芸品のうち、少なくとも85件の所在が分からず、うち国宝6件を含む57件で盗難届が出されている、と発表した。同庁は今後、国指定重文の美術工芸品約1万500件を全数調査するとともに、所有者に国への届け出の徹底を求める。

 文化庁によると、同日時点で盗難届が出され所在不明となったままの重要文化財は57件(部分的な盗難を含む)で、うち6件は国宝だった。また、今月上旬、所在不明と報道された重文73件について緊急調査したところ、既に把握していた盗難分以外に新たに28件が所在不明であることが判明し、合計85件となった。

 国宝など重文の所有者は、文化財保護法で売買や移動、相続する際、国への届け出が義務付けられているが、徹底されていないのが実態。江崎典宏美術学芸課長は「調査結果は衝撃的だ。今後は所有者や所在地をしっかり把握しなければならない」と話している。

 ◇盗難届が出され所在不明のままの国宝(届け出順)

 金銅燈籠(とうろう)1基(奈良・興福寺。最上部の擬宝珠がもぎ取られた)▽木造兜跋毘沙門天立像(もくぞうとばつびしゃもんてんりゅうぞう)1体(京都・教王護国寺。収蔵庫で陳列中宝塔を盗まれる)▽同像に付属する鈴2個(同。宝物館1階展示中になくなっていた。ただし鈴自体は国宝指定外)▽木造四天王立像(東金堂)広目天の結び紐(ひも)(奈良・興福寺。拝観中に盗まれる)▽木造四天王立像(東金堂)多聞天左膝下の結び紐(同。国宝館陳列中に盗まれる)▽塑造四天王立像(所在戒壇堂)4体のうち増長天が右手に持つ戟(げき)の石突部(奈良・東大寺。拝観者の指摘により判明)
(毎日新聞 11月15日(金)より引用)
今、仏像ガール 等といった言葉があるように
仏像がちょっとしたブームになっています。
京都や奈良などでは古くからの仏像がマジかで見られる寺も多く
この秋にも多くの観光客で賑わっています。

反面、泥棒の世界でも仏像盗難がここ何年もずっと多発している状態です。
日本だけでなく海外でも高値で販売されているようで、重要文化財以外の仏像の方が「足がつきにくい(追跡されにくい)」と狙われています。

その中で、重要文化財がこんなにも多く行方不明になっている、というのはちょっと驚きであり、情けない気分にもなります。
拝観中の被害が相当数あり、中には拝観者に指摘されて被害に気がついたケースもあるようです。


被害に遭った仏像やその一部は、言葉通り寺の宝であり、国民の宝です。
何百年もの長い時間、多くの人が大切に大切に守り、伝えてきたものを
悪意のある人間により一瞬に奪い去られた、破壊された、ということが
非常に残念でもあり、悲しいことだと思います。
神仏をも恐れぬ罰あたりな行為だと憤りを感じます。

でもこれが今の日本の現実なんです。
「そんなことをしたら罰があたる」「いつでも神さんが見てるから悪いことはできん」なんて考えが日本から薄れてきているのではないかと思います。

拝観中の犯罪も多いため、こういうことが原因で拝観することができなくなるものも出てくるのではないかと危惧してしまいます。

仏像盗難に対しては、こうした罰あたりな人間が多くなってきていることを踏まえてやはり予防のための対策をきちんと行うことが重要だと思います。
防犯対策としては、
● 敷地内に拝観時間外に侵入させないための外周警備システム
● 仏像の近くに侵入したり、仏像を持ち上げようとした時に音と光で威嚇撃退する自主機械警備システム。
● 抑止のための防犯カメラ
などがあります。

放火対策、仏像盗難対策、賽銭盗難対策など、犯罪を未然に防ぐ対策を
お勧めします。

傾斜検知送信機

下敷式盗難検知ホルダー
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2013年11月21日

今年の流行語大賞は何??

テーマ:最近の犯罪について(163)

今年も流行語大賞を決定する時期になりました。 今までの大賞受賞の言葉を見ると、「イチロー効果」「グー」「アラフォー」「小泉劇場」などその時々のお笑いや政治の動きなどが思い出され、なかなかこの大賞もいいものだなあ、と感じます。

今年のノミネートは下記です。

PM2・5/NISA(ニーサ)/母さん助けて詐欺/弾丸登山/美文字/DJポリス/ななつ星/パズドラ/ビッグデータ/SNEP(スネップ)/ヘイトスピーチ/さとり世代/ダークツーリズム/ご当地電力/ご当地キャラ/こじらせ女子/富士山/日傘男子/バカッター/激おこぷんぷん丸/困り顔メイク/涙袋メイク/倍返し/今でしょ/ダイオウイカ/じぇじぇじぇ/あまロス/ビッグダディ/ハダカの美奈子/ふなっしー/フライングゲット/マイナンバー/NSC/アベノミクス/3本の矢/集団的自衛権/特定秘密/汚染水/ブラック企業/限定正社員/追い出し部屋/ナチスの手口に学んだら/ネット選挙/アホノミクス/引いたら負け/二刀流/スポーツの底力/シライ/お・も・て・な・し/コントロールされている

 

今年は、「じぇじぇじぇ」「倍返し」「お・も・て・な・し」などが有力候補とされています。そんな強力な候補がない年であれば「アベノミクス」「3本の矢」なども有力候補になったのではないかなあと感じました。

中には全然聞いたことのない言葉もあり、「バカッター」「ふなっしー」「激おこぷんぷん丸」「困り顔メイク」「涙袋メイク」などは初めて知りました。

この流行語大賞のノミネートの中に「母さん助けて詐欺」が含まれているのがちょっと防犯の仕事をしている人間として気になります。

「振り込め詐欺」「オレオレ詐欺」と呼ばれていた息子など身内を装いお金を振り込ませていた詐欺が、手口に対する知識が広がって対策が強化されるにつれ、振込だけでなくなったり、理由がますます巧妙になったりして名称を「母さん助けて詐欺」に変更したのが流行語に取り上げられている、ということなのですが、万が一この言葉が流行語大賞を受賞したら日本人としてちょっと嫌だなあいというのが実感です。

産経新聞11月20日の記事によると、「振り込め」などの特殊詐欺の被害が止まらずハイペースで拡大しています。

(以下 引用) さまざまな手口が横行し、今年は全国で過去最悪を記録した昨年の約364億円を上回り、400億円を超える可能性が出てきたことが19日、捜査関係者への取材で分かった。「捜査は現状では手詰まり状態」(警察庁幹部)といい、打開策として捜査現場からは犯行グループの解明のため現行法では認められていない詐欺事件での通信傍受を求める声も高まっている。 警察庁によると、最近の特殊詐欺の被害額は平成20年までは年間250億円前後で推移していたが、悪用された口座を凍結する振り込め詐欺救済法が同年に施行されると、21年には約95億円にまで急減した。  しかし、22年以降は再び増加傾向となり、昨年は約364億円と過去最悪となった。今年に入っても被害は止まらず上半期(1~6月)は約211億7千万円と昨年を上回るペース。特殊詐欺の7~9月の被害額は、3カ月間だけで約127億円にのぼった。  警察庁幹部は「オレオレ型が再び横行し始めたと思えば、最近ではギャンブル必勝法の情報提供名目や還付金詐欺などが急増し手口は次々と変わる」と指摘。捜査関係者によると、10~12月も7~9月と同ペースの月40億円程度の被害が予想され、年間で初の400億円を超える可能性があるという。

 

息子の代理人などが凶暴化したり、現金を持ってこさせて「受け子」が強引に高齢者から鞄をひったくりしたり・・と色々な手口、方法で高齢者から金をだまし取ろうとしています。

●家族間だけの暗号を決める。

●何かあれば必ず第三者に相談する。

●一人でお金を振込や持参などをしない。

●携帯電話番号が変わったなど事前に連絡があることが多いので、元々の携帯電話や自宅、会社などに連絡して確かめる。かかってきた電話番号にかけない。

などを徹底するとともに 、「私は絶対大丈夫」などと思いこまず、ぜひ注意していただきたいです。

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2013年11月20日

返却されることを信じて傘を貸し出す

テーマ:その他(120)

ちょっと心がチクッとなった話。
京都新聞に掲載されていた「返却率97%の傘の貸し出し」を行っている長岡中央商店街の話です。
無料で傘を貸し出すというと、普通は安いビニール傘が中心になりますが、
この商店街はビニール傘ではなく色々な色の傘を用意してお客様が選択できるようにしているということです。
その背景は「返却されると信じているから」。

実際にもほとんど返却されており返却率97%、というから驚きです。
お客様が雨でも安心して買い物をしていただけるようにするのが目的ということですから素晴らしい、というのと、その考え方に心がチクリと痛みました。

というのが、防犯の仕事をしていると、どうしても「商店街なら防犯カメラ」「犯罪を未然に防ぐためには防犯カメラ」といった発想になってしまっている自分がいるからです。
性善説と性悪説。防犯はどちらかというと「犯罪が起きない環境を作る」ということで、突き詰めて考えると「簡単に盗めて、100%誰にも見つからないということであれば盗む人は多い」ということが前提になっているのではないかと思います。性悪説とまでは言わなくても、「犯罪者を作らないために犯罪がしにくい環境を作ることが大切」、という前提になっています。

だからこそ、返却されることを信じていい傘を貸し出す、ということを組合として決定して実施しているということが凄いと感じました。
その勇気にちょっと感動しました。

たしかに日本は他国のように長時間の停電になっても、震災で食べ物がなかなか届かなくても暴動が起きたり店舗を襲撃したり・・といったこともなく、整然と届いた食べ物を手を合わせてもらう国民です。東北で何度もそんな風景を目にして多くの海外のメディアが称賛していますが、ほんとうにそういう面では性善説でいいのかもしれません。

でも一方で、残念ながらそんな被災者の空き家を狙った窃盗も多発しました。
やはりどんな国でも、どんな時代でも泥棒はいるということなんだと思います。

お客様が返却してくれることを信じている・・という商店街、応援したくなりますね。
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2013年11月19日

信号の赤はどこにあるのか?その理由は?

テーマ:その他(120)

昨日、大塚商会が実施しているビジネスソリューションフェア2013にて石井住枝氏の特別セミナーがあり受講してきました。題名は「2020年にむけて成長できる人財づくり トヨタの出来る人の仕事ぶり  ~自ら考え、カイゼンし続ける人づくり~」

 

その中で、冒頭、トヨタでは言葉の定義を明確にすること、それがなぜかということを議論することを実践している、ということで、人間の記憶力のあいまいさの例として「信号の赤がどこにあるのか」を質問されました。

自動車を運転する方には当たり前かもしれませんが、助手席でぼーとしている私はちょっと自信がない、って感じでした。正解は「右」。ではなぜ「右」なのか?

これにはいろいろな意見が出ました。右の方が先に見る、目立ちやすい、決まりだから、・・・

正解は日本は左側通行で右ハンドルだから右に赤を持ってきて、赤が一番見えるようにしている、ということでした。右ハンドルだから見えやすい右に赤があるのです。赤が見えないと事故につながるため最も重視しているということです。

同じ理由で歩行者の信号は赤が上。トラックなど背の高い車で隠れて見えないということを避けるため、ということでした。

こうして理由を聞くと人の記憶力は明確になり簡単には忘れません。

多くの人が一カ月もたつとほとんどのことを忘れてしまう・・

それを避けるために言葉の定義を明確にし、理由をきちんと理解することで忘れないということでした。

 

そして、復習をする。 具体的には道路でもう一度信号を見て確かめる。 ここまでしてその記憶はその人の確かな知識となり、日常で忘れるということにならないというのを実感しました。 価値観が違う多くの人が一緒に仕事をしていてきちんと同じ方向、同じ意識になって仕事をするためにはこうした言葉の定義をきちんと行い共有するということを一つ一つ築いていくことが大切なにだということを学びました。 世界でトップレベルのトヨタの強さの秘密を少し見た気がします。
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2013年11月15日

侵入した家の家財道具を全てリサイクル業者に売った泥棒。

テーマ:最近の犯罪について(163)

はっきり言って、ちょっとびっくりしました。
アンビリーバボーなその手口を御紹介いたします。
侵入した家に業者呼び家財道具売り払った19歳

福岡県警八幡東署は14日、北九州市小倉北区の無職少年(19)を邸宅侵入、窃盗容疑で再逮捕した。

 忍び込んだ家の住人になりすまし、リサイクル業者を呼んで家財道具を売り払ったという。

 発表によると、9月21日から同28日頃までの間に同市八幡東区の空き家に侵入。2万円のほか、テレビや炊飯器など11点(計13万6200円相当)を盗んだ疑い。当時、住人の女性(81)は入院中だった。少年は無施錠の窓から侵入し、近くのリサイクル業者を呼びに行き、引き取りを依頼したという。

 女性の娘(60)が同28日に家を訪ね、犯行に気付いて警察に通報。少年は11月2日、再びこの家に忍び込もうとして、住居侵入容疑の現行犯で逮捕されていた。
(読売新聞 11月14日(木)より引用)
何がアンビリーバボーか?というと、「侵入した家の家財を家族になりすましてリサイクル業者に販売した」というところです。

通常の泥棒はどんどん短時間化してきています。
侵入にかける時間も5分以下、犯行時間も10分以下が7割と、できる限り人目につかないように短時間で侵入して短時間で物色してその建物から退出する、というのを理想としています。
「安全性」「容易性」「確実性」を考えて犯行ターゲットを決めているのです。

今回の泥棒は、家族になりすましてリサイクル業者を呼びに行き家電などを換金しています。つまりリサイクル業者に顔を見られていますし長い時間その家にいたことになります。

なぜそれができたのか?
それはその家の家人は入院中だったからです。
下見をして「入院中」であることを知っていた可能性もあるのではないかと推測します。

多くの泥棒は「下見」をします。
家族構成や生活習慣などを長い時間をかけて調べて侵入ターゲットを決定します。
長い時間人が生活している気配がない、というのは、少し気にかければわかります。夜電気がつかない、洗濯物が干されない、外出しない、雨戸の開け閉めがない・・・電気のメーターまで確認する泥棒もいます。

今回も入院中ということはわからなかったとしても、長い間無人ということはわかっていたのだと思います。
この泥棒はもう一度侵入しようとして、あらかじめ現場を見張っていた警察に現行犯で逮捕されました。
「夢よ、もう一度」にはならなかった、ということですね。
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