レトロを守れ
若い男がハンバーガーの自動販売機のボタンをこぶしで何度も殴って破壊する防犯カメラ映像が話題になった神奈川県相模原市のレトロ自動販売機が復活し、19日午後から販売を再開しました。骨董品のような自販機が残っていたことに感動したという名古屋市のプラスチック部品メーカーの社長が無償で修復作業を引き受けました。経年劣化の黄ばみも忠実に再現!自販機を所有する男性は「動かなかったものが動き出した。感謝しかありません」と喜んでいます。
被害に遭ったのは、約35年前に製造されたハンバーガーの自販機。注文ボタンが押されると電子レンジで調理され、ほかほかのハンバーガーが出てきます。35~40年前の自販機が90台以上も並ぶタイヤ販売店「中古タイヤ市場相模原店」社長は「最も思い入れの強い機械だったのでショックだった」と振り返りました。しかし、ハンバーガーのレトロ自販機に思い入れがあったのは社長だけではなかったようです。
「子供の頃、父親にドライブインに連れて行かれ、あのハンバーガーを食べました。自販機が壊されたと報道で知り、まだ残っていたのかと驚きましたが、これなら直せるとも思い、『うちがタダでやります』と申し出ることにしました」
こう語るのは名古屋市のプラスチック部品総合メーカーの社長。普段はメーカーの依頼で自動車部品の試作をしたり、「レトロカー」の部品を金型から起こして復元したりしています。破壊されなかった別のボタンを取り寄せると、レーザーで細かく寸法を測定し、CADを使って、図面を一から起こすことにしました。
プラスチック部品メーカの社長や技術者らは通常の仕事の合間を見ながら、約1カ月かけてボタンを製作しました。プラスチック部品は紫外線や雨水などに長年さらされることで劣化し、黄色く変色していますが、新たに作られたボタンは、その経年劣化も忠実に再現さていました。「形や色も完璧で、何の違和感もなく元通りになっていました」とその出来栄えに舌を巻くほどでした。
昭和レトロの雰囲気を色濃く残す自販機が勢ぞろいした場所は全国的にも貴重で、「レトロ自販機の聖地」とも呼ばれています。北海道からわざわざ訪れる人もいるほど人気のスポットになりましたが、有名になると、どうしてもごく一部、不埒(らち)な者も現れるようです。骨董品モノの自販機が何者かに破壊されたのは9月5日深夜でした。
それから1カ月半が経った今月19日午後、プラスチック部品メーカの社長は部下の技術者とともに相模原市の「聖地」を訪ね、自販機に部品を取り付けました。今も世間の関心は高く、多くの人が修復作業を見守っていました。自販機が再び稼動したのは午後3時ごろでした。
「私は復活第2号のハンバーガーをいただきました。昔食べた記憶では、パンがかたかったり、やわらかったりして均一でなかったのですが、昔食べたハンバーガーよりもおいしかったですね」
プラスチック部品メーカの社長の社長にとっても復活第2号のハンバーガーの味は忘れられないものだった様子です。ハンバーガーは食品会社の知り合いに頼んで作ってもらった特注品。「昔風のチープ」な味わいを何度もかみしめました。
ちなみに、復活第1号のハンバーガーを買ったのは、プラスチック部品メーカのCAD 検査主任でした。
話題になった事件の防犯カメラ映像には、カップルで訪れた若い男が、小銭を自販機に何度か投入しても返却されてしまうことにいら立ち、こぶしで強くボタンを殴っている様子が映っていました。一緒にいた女性は、その様子をスマートフォンで嬉々として撮影しているようにも見えます。この映像はSNSやテレビの情報番組で繰り返し流されましたが、逃げた男の足取りは今も不明で、「犯人はまだ捕まっていません。警察は『捜査はしている』とは言うのですが…」とため息をつく。
思い入れの強い自販機を壊された社長のショックは大きいですが、無事に復活した自販機を前に「お客さんが喜んでくれる。感謝しかない」と、少しずつではあるが、心の傷も癒えつつあるようです。
<YAHOOニュース 10/20(水) 15:30配信>より
35年も前に製造された機械の部品は存在しないので、一つ一つを手作りで作成しなければなりません。手間もお金もかかる作業ですが、意気に感じて無償で部品を制作されたこのプラスチック部品メーカーの社長はすごい人です。
この自販機が壊されたニュースを見て、所有者のコメントに何かを感じ取り動いたのだと思います。レトロな自販機を集めて、実際に使えるよう修理やメンテナンスを行い、どれも思い入れが強い機会だと思います。技術者として、かかった手間暇を無残にも壊されてしまった悲しさ、むなしさに共感を覚えたのではないでしょうか。人の縁を強く感じます。
また、一方自販機に破壊行為を加えた若者は、こんなに大きな騒ぎになるとは思っていなかったでしょう。ニュースを見て反省し、二度とこんないたずらをしないような人になってほしいです。
そしていつかは、困っている人の役に立つようなことを自ら進んで行ってほしいです。
それと、今回の行為について、勇気をもって持ち主の社長に心から謝罪をしてほしいと思います。
みんなが助け合い、思いあえる世の中にしていきたいです。
被害に遭ったのは、約35年前に製造されたハンバーガーの自販機。注文ボタンが押されると電子レンジで調理され、ほかほかのハンバーガーが出てきます。35~40年前の自販機が90台以上も並ぶタイヤ販売店「中古タイヤ市場相模原店」社長は「最も思い入れの強い機械だったのでショックだった」と振り返りました。しかし、ハンバーガーのレトロ自販機に思い入れがあったのは社長だけではなかったようです。
「子供の頃、父親にドライブインに連れて行かれ、あのハンバーガーを食べました。自販機が壊されたと報道で知り、まだ残っていたのかと驚きましたが、これなら直せるとも思い、『うちがタダでやります』と申し出ることにしました」
こう語るのは名古屋市のプラスチック部品総合メーカーの社長。普段はメーカーの依頼で自動車部品の試作をしたり、「レトロカー」の部品を金型から起こして復元したりしています。破壊されなかった別のボタンを取り寄せると、レーザーで細かく寸法を測定し、CADを使って、図面を一から起こすことにしました。
プラスチック部品メーカの社長や技術者らは通常の仕事の合間を見ながら、約1カ月かけてボタンを製作しました。プラスチック部品は紫外線や雨水などに長年さらされることで劣化し、黄色く変色していますが、新たに作られたボタンは、その経年劣化も忠実に再現さていました。「形や色も完璧で、何の違和感もなく元通りになっていました」とその出来栄えに舌を巻くほどでした。
昭和レトロの雰囲気を色濃く残す自販機が勢ぞろいした場所は全国的にも貴重で、「レトロ自販機の聖地」とも呼ばれています。北海道からわざわざ訪れる人もいるほど人気のスポットになりましたが、有名になると、どうしてもごく一部、不埒(らち)な者も現れるようです。骨董品モノの自販機が何者かに破壊されたのは9月5日深夜でした。
それから1カ月半が経った今月19日午後、プラスチック部品メーカの社長は部下の技術者とともに相模原市の「聖地」を訪ね、自販機に部品を取り付けました。今も世間の関心は高く、多くの人が修復作業を見守っていました。自販機が再び稼動したのは午後3時ごろでした。
「私は復活第2号のハンバーガーをいただきました。昔食べた記憶では、パンがかたかったり、やわらかったりして均一でなかったのですが、昔食べたハンバーガーよりもおいしかったですね」
プラスチック部品メーカの社長の社長にとっても復活第2号のハンバーガーの味は忘れられないものだった様子です。ハンバーガーは食品会社の知り合いに頼んで作ってもらった特注品。「昔風のチープ」な味わいを何度もかみしめました。
ちなみに、復活第1号のハンバーガーを買ったのは、プラスチック部品メーカのCAD 検査主任でした。
話題になった事件の防犯カメラ映像には、カップルで訪れた若い男が、小銭を自販機に何度か投入しても返却されてしまうことにいら立ち、こぶしで強くボタンを殴っている様子が映っていました。一緒にいた女性は、その様子をスマートフォンで嬉々として撮影しているようにも見えます。この映像はSNSやテレビの情報番組で繰り返し流されましたが、逃げた男の足取りは今も不明で、「犯人はまだ捕まっていません。警察は『捜査はしている』とは言うのですが…」とため息をつく。
思い入れの強い自販機を壊された社長のショックは大きいですが、無事に復活した自販機を前に「お客さんが喜んでくれる。感謝しかない」と、少しずつではあるが、心の傷も癒えつつあるようです。
<YAHOOニュース 10/20(水) 15:30配信>より
35年も前に製造された機械の部品は存在しないので、一つ一つを手作りで作成しなければなりません。手間もお金もかかる作業ですが、意気に感じて無償で部品を制作されたこのプラスチック部品メーカーの社長はすごい人です。
この自販機が壊されたニュースを見て、所有者のコメントに何かを感じ取り動いたのだと思います。レトロな自販機を集めて、実際に使えるよう修理やメンテナンスを行い、どれも思い入れが強い機会だと思います。技術者として、かかった手間暇を無残にも壊されてしまった悲しさ、むなしさに共感を覚えたのではないでしょうか。人の縁を強く感じます。
また、一方自販機に破壊行為を加えた若者は、こんなに大きな騒ぎになるとは思っていなかったでしょう。ニュースを見て反省し、二度とこんないたずらをしないような人になってほしいです。
そしていつかは、困っている人の役に立つようなことを自ら進んで行ってほしいです。
それと、今回の行為について、勇気をもって持ち主の社長に心から謝罪をしてほしいと思います。
みんなが助け合い、思いあえる世の中にしていきたいです。