「刑事に負けたんじゃない。年に負けた」 窃盗“キャリア”50年超の72歳男
2013.7.3 19:53 [窃盗・ひったくり]
福岡県警早良署などは3日、窃盗などの罪で起訴された住所不定、無職K被告(72)による窃盗などの被害が福岡、北九州両市を中心に184件、被害総額が約1千万円に上ることを確認したと明らかにした。県警はうち5件の計約15万円分を送検し、捜査を終結した。
同署によると、窃盗の“キャリア”は50年以上で、捜査員の間では伝説的存在。「刑事に負けたんじゃない。年に負けた」と供述しているという。
K被告はこれまで、捜査段階では一貫して容疑を否認することで有名だったが、今回確認された184件については容疑を認めているという。
184件の内訳は、2011年8月~今年3月、福岡市などで深夜に美容室や飲食店に忍び込み、現金を盗むなどした疑い。
送検された5件のうち2件が起訴され、福岡地裁で公判中。4日に判決が言い渡される。
(産経ニュース2013.11.12より引用)
伝説の泥棒が逮捕された、というニュース。
深夜に店舗に侵入する「出店荒らし」の手口です。
どうやって侵入していたかは記載されていませんでしたが、ガラス破り、ドア錠破りなど自分の得意な侵入手口でずっと継続して侵入を繰り返していたと思われます。
セキュリティハウス・センターが設立した当初、唱和59年頃に元京都府警の刑事に顧問になっていただき、犯罪者、特に窃盗犯の手口や心理を学びました。
その時に、例えば「ガラス破り」でも3点破りなどと言って割り方の特徴があり、その割れ方等から「この手口はあいつだ」と想定できることも多かったようです。一つの手口で成功するとずっとその手口を繰り返して熟練して職人のようになります。
もちろん今回のような職人気質のような泥棒もいれば、複数で行う窃盗団もありますし、素人が真似て行う犯罪もあり、今は一概にこんな泥棒ばかりではありません。特に外国人窃盗団などは武器を持ち、荒っぽく破壊音を立てて数分で犯行を終えてしまう、という「凶悪化」「短時間化」した手口で犯行に及びます。
この泥棒も伝説の泥棒であれば、その手口から刑事は追っていたにちがいありません。
50年、泥棒一筋とは・・・。その情熱を別の方に向けていればそちらでも伝説になっていたかもしれませんね。