橋やトンネルの名前などを記した金属製の銘板10枚を盗んだとして、警察は福井県の男ら5人を窃盗の疑いで逮捕し、銘板900枚余りを押収しました。
銘板が盗まれる被害は全国で相次いでいて、警察は5人がほかにも銘板を盗んでいた疑いがあるとみて調べています。
逮捕されたのは、福井市の自営業、M容疑者(43)や17歳の少年など、いずれも福井県内に住む男ら5人です。 警察の調べによりますと、5人は平成23年からことし5月にかけて、福井市や石川県加賀市でトンネルや橋に設置された銘板合わせて10枚を盗んだとして、窃盗の疑いが持たれています。
警察の調べに対して5人はいずれも容疑を認めているということで、「銘板を売るため盗みを繰り返した」などと供述しているということです。 5人は、福井県大野市のスキー場にあった廃屋から銅線を盗んだとして、ことし6月に逮捕されていました。
警察は、これまでに大阪・南港で中国に輸出される直前のコンテナから、5人が盗んだとみられる銘板900枚余りを押収したということです。
銘板の盗難は福井県内では880枚余り、およそ4700万円の被害が確認されるなど、全国で被害が相次いでいて、警察は5人がほかにも銘板を盗んでいた疑いがあるとみて調べています。
全国で2000枚なくなる 銘板は、橋やトンネルなどの維持管理に必要な情報を確認できるよう、名前やしゅんこうした年月、使用した材料、それに設計や施工をした会社名などを記したものです。 ことし4月1日に島根県安来市の国道の橋でなくなっているのが見つかり、その後、国や自治体などが調べたことろ、先月の時点で少なくとも全国9つの県で合わせて2000枚余りがなくなっていることが分かりました。 被害額は1億円以上に上るということです。
福井県「盗難後は溶接」 福井市内のトンネルの銘板を管理する福井県道路保全課の西出俊亮課長は、「今まではボルトで留めるだけだったが、盗難に遭ってからは溶接して簡単に外れないようにしている。公共のものなので二度と盗まれないようにしたい」と話していました。 (NHKニュース 8月11日)