空き家が周囲に増えている、というのに気付いている方も多いと思います。
私の家の2軒隣の薬局も経営されていた老夫婦がなくなり今は空き家。
時々そのガレージに車が止まっていたりすると「なんだろう?」と気になりながら見ていますが所詮他人のお家。表面だって問題でもない限りなにもできないのが現状です。
しかし、例えば空き家にたばこを投げ捨てられてそれが雑草に燃え移ったら・・?不良青少年のたまり場になったら・・・?タヌキやいたち、ネズミが住みついたら・・・?考えるだけで大変です。
空き家は、防犯・防災・衛生上に問題となるため、本来地域でどうにかしないといけない問題ですが、なかなか家族が見つけられなかったり、家族に連絡がつかなかったりでそのままになっていることも多いようです。
住宅サーチでの住宅ねっと相談室カウンセラー 司法書士 石田 光廣氏はコラムにて「隣家が空き家になった」に関する質問に下記の通り回答しています。
最新の調査(総務省「平成20年住宅・土地統計調査」)では、全国で平均13.1%の空き家が報告されています。最新といっても5年前のデータですので、現在はもっと増えていると思われます。 人口減少時代に突入した日本では、空き家の問題がどの町でも大きな社会問題となっています。
家は人が住まなくなって1年以上放置すると、あっという間に朽ち始めます。特に、雨漏りが始まったら、あとは一気です。
空き家の原因としては、相続人の話し合いがうまく進まなかったり、親の家に住む子供が減ったことなどが挙げられますが、いろんな要因が重なり合っている場合が多く、所有権の壁にも阻まれ、解決は一筋縄ではありません。
また、特定の地域に限らず、都会の高級住宅街と言われてきた町でも、一律に増加しています。
対処の方法ですが、地元自治体役所の建築指導課に相談に行ってください。
行政としても、私有財産には簡単に立ち入りできるものではありませんが、周辺住民の安全や健康に被害がおよぶ恐れが高い場合は、代執行ということも考えらます。
また、最近は各行政単位で空き家条例を施行し、対策を制度化し始めていますので、行政担当者とじっくり相談して、安心な生活環境を取り戻してください。そして、行政任せだけでなく、住民も空き家の存在を把握して、注意を払うように意識してください。
さらに、自分の家は空き家にしないという啓発活動も必要ですね。
地域でできることとしては、
●空き家の存在を把握する。
●行政に働きかけその持ち主を探してもらい、対応してもらう。
●敷地内に侵入の防止策が講じられているか、施錠されているかを確認し、施錠がしていない場合にはしてもらう。
●建物周辺に雑誌や段ボールなど、火をつけられやすいものが置いてある場合には処分してもらう。
●窓ガラスが壊されている場合には塞いでもらう。
●電源が遮断されているか、あるいはガスが供給停止されているかなどを確認しまだの場合には止めてもらう。
●敷地内の雑草が枯れ草になると、たばこの投げ捨て等で火災予防上出火する危険があるため、草の刈り取りを依頼する。又は地域で行う。
といったことがあります。
犯罪者は「割れ窓理論」にあるように割れた窓をそのままにしておくような地域を狙います。犯罪者から「この地域は防犯意識が低く、地域コミュニティが希薄である」と思われると犯罪者に狙われやすいのです。
そうならないようにしていくことが大切です。
こうしたことは個人情報でもありなかなか踏み入れられない部分でもありますが問題になる前に、早めの確認がまず必要です。