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創業者 竹中新策について
竹中センサーグループの創業者 竹中新策が2021年10月10日永眠しました。
会社創業より62年。
「社会の一隅を照らす」人生でした。
座右の銘 「人間は役に立つ程度だけ通用する」 カール・ヒルティ
大学卒業後、4年間京都大学教育部心理研究室の電子機器開発助手として勤務。その時に手掛けた特許商品「集団反応自動分析装置」などを商品化して独立。
昭和34年26歳の時に京都市中京区河原町通の倉庫2階を借りて、竹中電子工業株式会社を創業した。
しかし、最初の一年間、学術研究用機器であるためほとんど売れずに苦労した。
結局、一年でそれら商品に見切りをつけて自動制御機器に方向転換したが、そんな中で心の支えになった言葉が「人間は役に立つ程度だけ通用する」である。
「とにかく対価を求めずに人様に役に立つことをすることが一番賢いことだ」と理解して実行に移した。裸一貫で創業した自分には何の力もないが、人様の役に立つことはできるだろう。それが武器になる、と考えたのである。
そうすると不思議なもので、私欲をなくし無条件で役に立つことだけを考えて行動していると、世間が放っておかず仕事をもらえるようになった。
こうして自動制御機器に方向転換後は企業も順調に回転し始めるようになった。
「社会の一隅を照らそう」。竹中センサーグループの社是です。ビジネスマンであれば、よく耳にする言葉であり、また、経営の指針にしている会社や座右の銘にしている経営者はたくさんおられます。
「一隅を照らす」は、比叡山延暦寺(天台宗)の開祖、最澄の言葉です。原文は「照干一隅、此則国宝」と書かれています。「一隅を照らす、此れ即ち国宝(人材)なり」と読み、最澄が人材教育の重要性を説いた一節とされています。その後、現代社会において、小なりとも他にない個性や特徴、こだわりを持った姿勢が重視されるようになり、文字通り「一隅を照らす」は最近ではよく耳にする言葉となりました。
『社会の一隅を照らす』
竹中センサーグループはセンサーとその周辺機器に特化した研究開発型企業集団です。
専門分野に特化した研究開発に誠心誠意努力することにより、社会に役立つ製品をより多く提供し、小なりとも社会の一隅を照らしていきたい、それが私たちの変わらぬ経営理念です。
『組織の一隅を照らす』
研究開発型企業として、社会の一隅を照らすことは前述で述べたとおりです。しかし、私たちにとって「社会の一隅を照らす」といっても、いまひとつ漠然としています。まず私たち自身が自らの仕事に誇りを持ち、自らの持てる能力を精一杯発揮して、組織の一隅を照らす仕事をしていくと考えた方が理解しやすいはずです。
この世の中にある仕事はすべて崇高なものです。大企業で働こうが町工場で働こうが、部長であろうが主任であろうが、また経営方針の決定であろうが掃除であろうが、どれも役割や職務が異なるだけで、なくてはならないから存在する尊い仕事なのです。その仕事がどのような仕事であっても、悪びれず、ひるまず、地道に精一杯取り組んだ時、ほのかな明かりが組織(会社)の一隅を照らす、そう考えてみてください。そして、そのほのかな一隅の明かりが次々と広がれば、社会の一隅を照らす大きな明かりを持つ企業となるのではないでしょうか。