本格防犯対応のコントローラを発売2004.8.9　Housing Tribune

防犯から生活安心まで、本格的なセキュリティシステムを構築できるワイヤレスコントローラーを販売した。自動ハンズフリー機能や電話線切断への対応など、同社のノウハウが細かな点で繁栄さっれた一般家庭用の向けての製品である。

　セキュリティハウス・センター（原　潔社長、京都府京都市）がワイヤレスコントローラ「RX-500CT」を発売した。同コントローラーは、ワイヤレス受信機、防犯コントローラ、自動通報機が一体となったもので、B5サイズと一般家庭にマッチするデザインとなっている。
　コントローラ機能としては、防犯３ルート、火災、非常、生活安心がそれぞれ１つーとあり、本格的な防犯に対応できる。さらに有線のセンサーも２回路まで接続することが可能だ。ワイヤレス機能は端末を最大３０台まで登録できる。
　通報機能は、通報先を８か所まで登録でき、防犯・火災・非常・生活安心のルートごとに最大５箇所まで通報することができる。メッセージが２回流れたあとに自動的にハンズフリーモードに切り替わり、内蔵のマイクを使ってハンズフリー通話することや、現場の状況を確認することができる。例えば、高齢者の緊急通報などに効果を発揮するものだ。また、電話回線の遮断検知機能により、例えば、侵入者が故意に電話線を切断したとしても外部出力に接続された威嚇機器が作動するようになっている。
　

同社は昭和５９年にフランチャイズもよるセキュリティ専門企業のネットワークをスタート。現在、全国で１１５社が防犯・防災・防御システムの設計・施工、引き渡し説明・アフターサービスを一環責任体制で請け負い、地域ごとの特色や環境に応じたシステム提供を展開している。
　単に防犯部品などを販売するだけや、パック商品を販売するのではなく、個別案件ごとにオーダーメイドで対応する提案営業を行ってきた。これは「機器の性能を生かすも殺すも設計・施工次第。専門の知識などを持たずにただつけるだけでは本当の防犯対策にならない」（企画室　植村光代課長代理）という考えからだ。
　同社は一般家庭ぬ向けたセキュリティシステムを「マザーズ」のブランドで展開しているが、その根本的な考え方は建物のなかに侵入させないことを最重要ポイントに置き、狙われにくい環境づくりを重視していることだ。犯罪の研究などを通じ、防犯ベルは屋内外に２か所以上つける、屋外のセンサーにより威嚇機器だけでなく室内の照明をつけるといった細かな配慮なども行い、侵入を抑止する「見せる防犯」と侵入されにくい「隠す防犯」の組み合わせで防犯設計を提案している。

　こうした長年のノウハウが評価につながり、ここ３年ほどは売上高の伸びも前年比10％前後で推移している。
　その背景には、ここ数年の犯罪の急増という大きな環境の変化のなか、一般消費者の防犯に対する意識が大きく変わってきたことがある。
　走者は、これまで事務所や店舗などを対象とした売り上げが全体の７割を占めてきたがｍ、ここ数年、住宅が急増しつつあるという。さらにその内容も変わりつつある。以前は高額所得者が主な顧客層であったが、侵入盗のボーダレス化に伴って一般消費者へと顧客層が広がりつつある。
　こうしたなかで同社では、各地域の不動産業者や工務店などと連携を強めつつあり、マンションやアパートなどの受注を増やしつつある。今後、こうした取り組みをさらに加速させる考えで、各地域の情報収集の環境づくり、提携先のネットワーク化などを進めていく考えだ。