最新の犯罪事情
老人福祉施設の犯罪事情
老人福祉施設には大金を置いている訳でも、高価な商品がある訳でもないから泥棒の被害はないだりう、と考えていませんか?
実は、それが盲点となって、実際には侵入窃盗被害などが発生しています。
●日本人を運転手に雇い老人ホームや病院を狙って事務所荒らしを繰り返した中国人ら5人。九州から中国、関東にかけて計40件、被害総額2000万円。中国人三人は不法入国で「社長」「専務」と呼び合い、メンバーを変えながら4~5人で犯行を重ねた。(04.8)
●中国人窃盗団。関東・東北地方で老人ホームばかりを狙って窃盗計120件。被害総額5億4000万円。事務所内の現金、パソコンなどを盗む。
「老人ホームは夜間警戒が手薄だったので狙いやすかった」と供述。(05.9)
●東京・多摩地区などで病院や老人ホームを狙い現金などを盗んでいた75歳と59歳の二人組み。75歳の男は盗みの実行犯で、腰が少し曲がっており「侵入して職員に見付かっても言い訳できる」と病院や老人ホームを狙った理由を供述。もう一人は車の運転や見張り役。2人は2004年1月ごろから、東京都内や栃木、茨城、千葉の各県などで計約100件、約3000万円相当の盗みを認めている。(06.7)
●関東から九州まで23都道府県の特別養護老人ホームに計730件、被害総額6億7500万円。中国人と在日韓国人、日本人の窃盗団で大阪、愛知、神奈川、和歌山、兵庫に拠点を置く5つのグループに分かれメンバーを入れ替えながら、電話帳で調べた老人ホームに4~6人で侵入、事務所の金庫内の現金とパソコンを盗む。日本人は運転手役で1回5万円。「老人ホームは出入り口がガラス戸で、夜間の防犯設備も甘く、狙いやすかった」と供述。(06.9)
●宮城県富谷市の介護施設「ケアプラザ富谷」の介護担当職員の男性が入所者の現金を少なくとも約120万円盗んでいた。盗まれた現金は入所者十数人が自室で管理していた。男性は2018~20年に無断で部屋に入るなどして窃取した。施設側に「外国為替証拠金取引(FX)に使った」などと話している。ほかに食料品や飲料品、電子機器なども持ち出したという。(23,1)
●北海道北見市の老人ホームで、入所者の部屋で金品を盗もうとした窃盗未遂の疑いで、当時施設の職員だった女が4月29日逮捕。女は4月28日午後6時40分ごろ、当時勤務先だった北見市本町の老人ホームで、入所者の男性(77)の部屋に入り、タンスなどを空けるなどして金品を盗もうとした疑い。(23、4)
日本全国の老人保健施設では、入居者の現金や施設内の事務所に設置していた
金庫内の現金が盗まれるという事件が多発しています。
なぜ老人保健施設が狙われるのでしょうか。
● 職員に声をかけられても見舞い客や家族を装える。昼夜とも見舞い客や家族の出入りがあるため、施設内を見知らぬ人が歩いていても不審者と思われにくい。
● 利用者の居室に鍵がない場合が多く、誰でも自由に居室に入れてしまい、管理状況によって利用者の現金や貴重品を持ち出せてしまう。又、自分で貴重品の管理ができない入居者も多い。
● 人手不足で、夜間の警戒が手薄になりやすい。職員はナースステーションや休憩室・宿直室におり、金庫や利用者の個人情報を管理するPC・書類がある事務室は無人になることが多い。特に夜間は、少人数の夜勤スタッフでナースコールや巡回も対応するため、施設の隅々に目を配れない環境にある。
● 玄関がガラス扉の施設が多く、防犯ガラスにしていないガラス扉は、ハンマーやドライバーなど道具でガラスを割って侵入されやすい。
● 大金を置いていない、常に人がいる状況であると、経営者や職員が油断している。24時間の職員常駐体制・現金を持ち込まない規則等に安心している。
● 防犯カメラを設置していても、ただ録画しているだけの施設が多い。酷い場合は電源を切ってで機能していない場合も見受けられる。
● 防犯システムや警備会社のシステム等を設置していない施設が多い
実際に、警備が手薄な介護施設ばかりを狙って犯行を繰り返した窃盗犯もおり、多くの施設が被害に遭っています。
介護施設は、残念ながら盗難が起きてもおかしくない環境と言えそうです。
老人福祉施設を狙う理由
具体的にはどういった理由で犯人は老人福祉施設を狙っているのか。
●もし職員に見つかったとしても、簡単に言い訳をすることができる。
●老人ホームはたいてい出入口がガラス戸。防犯設備もあまり整っていないので夜中に狙いやすい。
●老人ホームは警戒が手薄だから、夜間に侵入しやすい。
上記はいずれも老人福祉施設へ侵入した窃盗犯の供述です。
入居者の部屋であったとしても、24時間誰でも自由に入れる場合が多いため、
入居者の私物や現金が盗難に遭ってしまう可能性も非常に高いということができます。
看護師・ヘルパーなどによる犯罪事例もあるため、貴重品管理は徹底するようにしましょう。
その他 理由として挙げられる点
●老人福祉施設には家族や見舞客などの出入りが激しいので、
その中に紛れ込んでしまえば不審者だと思われることがない。
●夜間、宿直室・ナースセンター以外、人がほとんどいない状況になる。
老人福祉施設という建物の構造からほとんどが事務所を1階にしているが、
金庫を設置している事務所内は無人になることが多い。
不審者が侵入したとしてもほぼ気付かれることはない。
●夜間は少人数体制でお年寄りのお世話をすることが多いので、
管理が手薄で犯行しやすい。
●泥棒被害への防犯対策が整っていないことが多い。
●入居者の部屋に出入りが自由なことが多いので簡単に入居者の現金や私物を盗むことができる。
老人福祉施設の防犯対策
老人保健施設・障害者施設では、事務所内が荒らされたり、入居者の財布や所持品が奪われたりする事件が多く発生しています。2016年7月 障害者施設の元職員による夜間侵入・入居障害者19人の殺害といった悲惨な事件も発生しました。事務所スペースだけでなく入居者スペースの侵入防止対策が必要です。
老人福祉施設の防犯システム
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