病気や怪我を治すために訪れる病院。
そういった場所でも犯罪は後を絶ちません。
近年では、病院などの医療機関で発生する犯罪が急増しています。
入院する人、見舞いに訪れる人、付添いの家族など
病院には昼夜問わず多くの人が出入りします。
たとえ診療時間外などで正面の入口が閉まっていたとしても、
緊急出入口は開いていることが多いため、
誰でも時間を問わず自由に出入りすることが可能です。
白衣を着てマスクをしておけば、
病院関係者と見分けがつかなくなってしまうという特徴もあります。
「出入りが自由で、警備が薄い」「早朝・深夜に出入りしても不審に思われることがない」
実際に病院で侵入盗難をはたらいた犯人の供述です。
夜間の事務所へこっそり侵入しノートパソコンなどを奪うことが多いようです。
パソコンには患者様のカルテや個人情報が入っているため、
単なるパソコンの盗難被害だけではなく個人情報漏洩被害にまで発展してしまいます。
十分 注意が必要です。
入院患者が所持している現金、見舞金が盗まれてしまうケースも多々あります。
検査やリハビリなど入院していると何かとベッドから離れる時間が多いものです。
そんなとき、所持していた現金や頂いた見舞金を保管しておく場所がなかったため
盗まれてしまったという被害が続出しています。
たとえ大部屋に入院していたとしても、カーテンを閉めておけば中の様子を伺うことはできません。
家族になりすまして堂々と犯行をおかすことができるのです。
薬や注射針。
こういったものは決して盗まれるようなことがあってはいけません。
しかし、実際には病院・薬局における麻薬所在不明事件が
年々 増加しているのです。
2004年度で約250件。
その後10年間で約4倍に事件が増加しています。
最近では向精神薬の盗難事件も多く、主に薬局から盗まれています。
管理不十分であったり、
内部の人間が持ち出したりするケースもあります。
薬剤は、犯罪に利用されるケースが多いので大変 危険です。
厚生労働省は各医療機関に徹底した管理を呼びかけているものの、
なかなか被害が減らないのが現状です。
新生児室で眠っている赤ちゃんを連れ去るという事件も多く発生しています。
病院から連れ去られてしまった赤ちゃんは命に危険が及ぶ場合もあります。
新生児室への出入りが自由な病院も多いですが、
連れ去られることのない十分な管理体制が必要です。
納得がいく治療を受けることができずに患者が逆恨みをした結果、
傷害事件へ発展するケースもあります。
診察中である場合には医師だけでなく、
看護婦や他の患者さまも狙われてしまいます。
個人病院を狙う強盗事件が数多く発生しています。
診察時間が終了する間際はバタバタしてしまうため、どうしても隙が生じやすくなってしまいます。
その隙を狙った強盗事件がほとんどです。
診療時間終了間際は十分に注意しましょう。