メディア紹介
養殖場のセキュリティシステム1992.3 月刊「養殖」
はじめに
養殖場を営む方々にとって常に気掛かりなのは、大事な魚たちが健康に育っているか、そしてそれに不可欠な設備機器は正常に稼働しているか、また外出時や夜間など侵入者による被害はないか、ということではないだろうか。
それでなくても、このところの労働力不足により養殖場では場内の安全管理を行なう人材を確保するのが難しく、今後の経営計画にも不安を抱いている方は少なからずいらっしゃることと思われる。
そこで誕生したのが当社(㈱セキュリティハウス・センター)のセキュリティシステムである。これは、具体的にはセンサーによる設備機器の管理から、異常を知らせる通報装置、そして安全を確認する映像装置までをさすが、当社ではそれらをすべてまとめてシステム商品として提供している。
また、設置場所や用途、コストによりシステムが異なってくるが、当社は長年の経験とエレクトロニクスの集積によって、システムの設計から施工までをトータルに行っている。
以下に、実際に採用していただいている養殖場の例を2つ紹介してみたい。
ポケットベルによる異常通報
養殖場の水車が止まると水温が上がり稚魚が死んでしまう・・・・こんなことが起こっては大変だ。そうした心配を解消するのが、養殖場の設備機器に各種センサーを取り付け、異常が起きるとその場で警報音を鳴らし、同時に経営者や従業員が保持するポケットベルへ異常信号を送るシステムである。
実例としては、喫茶店で食事中に「ピッピッピ」とポケットベルで緊急呼び出しがあり、池に飛んで帰ると水車がストップ。すぐに修理してことなきを得。助かったというユーザーの声をいただいている。その他、このところ全国的な勢いで、ポケットベルを使用したセキュリティシステムを採用するところが増えてきている。これは、人材不足の世の中ということ以外に、安全に対する人々の関心が強まってきていることをも意味するのではないだろうか。
気になるコストの面だが、リース契約dと、いくらか求めやすくなる。もちろん、システムによって異なるものの、一番簡単なシステムでよくおすすめしているのが、月々わずか6,000円のタイプ。実際には、これにポケットベルの使用料などが加わってくるが、安いか高いかのhン段は使用される方次第である。
画像通信での監視・設備操作
養殖場に異常が起きると警報音が鳴り響いたりするケースはよくあるが、このシステムは異常をキャッチすると、養殖場に設置したカメラがとらえた静止画像を電話回線を通して自動通報するシステム。そのため、通報を聞いてからわざわざ走っていかなくても、自宅のモニターで養殖場の様子が確認できる。さらに優れている点は、手元のテレコン機能で簡単に養殖場の設備機器のスイッチを操作することである。
主な特徴は次のようになっている。
① 養殖場を24時間監視
高性能のセンサーが養殖場を一晩中監視する。停電や水車、水温、空調、ボイラーなどの異常、また不法侵入者をキャッチすると、その状況を静止画像で自宅へ自動通報する。
② 異常の通報先は3か所まで設定可能
例えば、第一通報席はオーナー宅、第二通報先は管理者宅・・・と受信されるまで通報動作を続ける。
③ プッシュっ電話のボタン操作で警告/威嚇
手元のボタン操作で養殖場の音声をとらえ、直接スピーカーで声による警告が行わえる。
④ 画面を見ながら養殖場の設備機器を遠隔操作
例えば、ブロアーポンプを動かし酸素を送ったり、水の出入り口のゲートを開閉し、ゴムを取り除くことができる。その他、不法侵入者に対して威嚇用のベルやサイレンを鳴動させたり、ライトを点灯することもできる。
以上、オプションをつければ、これよりももっと多彩なシステムも可能である。
おわりに
養殖場だけでなく、今後ほとんどの産業が流れに沿ってますます機械の手を借りなければ、その経営は困難になっていくだろうと思われる。また、近年、より快適な暮らしができるよう「本当の意味での豊かさ」を求める声が高まってきているのは確かなことである。
現在、当社では、札幌から沖縄まで約70店舗のセキュリティシステムの専門店を設立しており、各地域において、お客様との触れ合いを大切にした業務を行っている。
まさに私たちが、目指していることは「お客様の立場となって、本当の意味での豊かさ」を提供することであり、同時に私たちが養殖場へ提供するセキュリティシステムとは、経営者の方々の心をリラックスさせることに始まり、その経営を側面から支えることである。これからの経営にセキュリティシステムはなくてはならない存在になるだろう。