刑法犯の検挙率は依然37.9%と低い水準。
平成30年中の刑法犯罪認知件数は81万7,338件。
近年、窃盗・強盗・放火など凶悪犯罪が多発。
たまたま居合わせた家人と鉢合わせてしまったばかりに起こる
「強盗殺人」など被害も後を絶ちません。
また、「むしゃくしゃした腹いせに」という理由での
「放火」「殺人」「ストーカー」の発生など
我々を取り巻く環境は危険に満ちあふれていると言えます。
侵入窃盗発生件数は約9分に1件。
侵入窃盗の検挙率は平成21年の54.9%と比べて
令和元年には64.1%とかなり下がっています。
手口は大胆・凶悪化・短時間化。
●金属、灯油、重機など屋外にある物が盗まれる。
●窓ガラスや扉を割っての侵入
●シャッターをこじ開けて侵入
●車でつっこんで侵入
●重機でATM破壊
●金庫ごと盗む
●盗むものがないと腹いせに放火
●居直り強盗
●犯罪の組織化、外国人の犯罪急増
侵入窃盗の認知件数は平成10年以降急激に増加していたが、
平成15年から連続して減少。
しかし、住宅への侵入窃盗は全体の50.06%を占めている。
また、住宅への侵入口は窓、一般事務所・商店および生活環境営業は表出入口が最も多く、
侵入手段はガラス破りが最も多いが、4階建て以上の共同住宅では無締まりが多い。
一戸建ての住宅の場合、侵入口は窓からが50%を超えている。
縁側、ベランダ、玄関、台所、風呂場、便所の窓から侵入、
マンションの場合はピッキングによる被害が急減。
昨今はサムターン回し、焼き破りなど新しい手口による被害も増加。
一戸建て住宅における侵入手口で
ガラス破りは57%を占めているため、
窓に対する対策を行うことが重要です。
廊下・格子を破って、隣のベランダから移って、
懸垂でベランダをつたって…などの被害も多い。
合鍵以外の用具(ピッキング用具)を用い、
錠シリンダー部分を操作して解錠する手口。
ドアスコープやドアノブを取り外す、
扉にドリルで穴を開ける等して針金、紐、特殊工具等をさし入れ、
サムターン(鍵を使わず施解錠操作をするためのつまみ)を操作して
解錠する手口。
窓ガラスをライターやバーナーなどであぶって
水をかけて急激に冷やすことでガラスを破り、
手を入れて内側のクレセントを回し窓を開ける手口。
その他にも
壁破り、格子破り、雨戸外し、ガラス外し、クレセント外し、ドア錠こじ破り、戸板破り、受座壊し など…
新しい手口はその対策が進むと、
対策の進んでいない地域に窃盗団が移行することで広がっていきます。
東京都内で対策が進んで激変すると関西・東北が急増、
その後 中四国地域が急増するなど、地域によって増減している新しい手口には差異が発生しています。
また、「ピッキング」対策が進んだ地域には、「サムターン回し」。
その対策が進むと今度は「焼き破り」が急増するなど、どんどん新しい手口に移行しています。
サムターンやドアノブ、鍵穴を強引に壊したり、
シリンダー自体をもぎ取ったりする強引な手口が増加しており、犯行は年々 暴力的になりつつあります。
常に最新の地域の防犯情報に耳を傾け、対策を講じることが大切です。
いずれの場合にも、建物に近づけない・犯行対象にさせないということが重要です。