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抑止と即応性に威力 中外日報2021.6.30
窃盗などの犯罪行為は着手から数分内で完了することが多いとされる。広い境内地に建造物が点在し、人の眼で常時監視することが難しい寺社の防犯を考える上で、犯罪行為を着手させないようにする「抑止」と「即応性」が重要視されている。
香川県多度津町の真言宗醍醐派薬王寺は今年4月に防犯カメラシステムと自主機械警備システム「NEXT」を導入した。境内地が広いこともあり来訪者の出入りの管理に悩まされ、本尊などに被害が及ばないよう導入を決めた。同派の中にも警備体制を見直したり、新規でカメラシステムを導入する寺院が見受けられたことも後押しした。
導入した防犯カメラはAHD(Analog High Definition)カメラと呼ばれ、高画質かつアナログ回線で対応できる高性能カメラという。
自主機械警備システム「NEXT」は、侵入者を検知すると自動的に光や音を発して威嚇し撃退を図るなど即応性が高い。遠隔監視もでき、広い境内地の警備に適している。併せて設置した「セキュリティキーパー」と呼ばれる防犯灯により警備体制の下にあることを周知し、犯罪行為に着手しないよう抑止効果を高めている。
施工はセキュリティハウス香川(高松市、有吉徳洋社長)で、担当した防犯設備士の白井将典氏は「カメラの設置数は必要最小限とし費用対効果を高めた。住職不在時は、留守番の方にペンダントの形をした『非常押しボタン』を常時携帯してもらい防犯効果を高めています」と語った。
同社は京都市山科区のセキュリティハウス・センターが全国展開する防犯機器の販売ネットワークに加盟している。このネットワークには現在、全国の139社が参加している。
問い合わせはセキュリティハウス・センター「SHネットワーク運営本部」∥電話075(584)6600∥まで。
(写真説明)
遠隔監視と自主機械警備システムで防犯体制を構築した薬王寺