侵入盗の犯罪件数は、警察庁のデータによると
平成14年までは増加傾向でしたが、
この年の約34万件をピークに以降は減少を続け、
平成23年度は12.6万件にまで下がってきています。
侵入盗の発生場所別件数では、
一戸建住宅が全体の38.5%、
3階建以下の共同住宅が13.2%、
4階建以上の共同住宅(マンション)が4.8%と
合計で住宅が56.5%と、最も多くなっています。
次いで、一般事務所が13.6%となっています。
侵入盗の手口別では、
空き巣(家人の留守中に侵入し金品を盗む)が
全体の37.1%ともっとも多く、
次は出店荒し(飲食店・商店などに、休日・夜間に侵入し金品を盗む)が
15.1%、忍び込み(夜間、家人が寝ているときに
侵入し金品を盗む)が13.0%と続きます。
忍び込みを除き、いずれも人がいない時を狙っての犯行が多く、
いかにして侵入盗を防ぐかは、 留守時の対策にかかっています。
侵入手口で多いのが一戸建て住宅の場合、
1位は無施錠で46.0%、 2位がガラス破りで38.5%、3位以下は数%と圧倒的に少なくなります。
3階建て以下の共同住宅でも、傾向は同じで1位は無施錠で43.5%、
2位がガラス破りで36.6%、3位以下は数%と圧倒的に少なくなります。
更に4階建て以上のマンション住宅でも、
傾向は同じで1位は無施錠で42.2%、2位がガラス破りで24.7%、3位以下は数%と圧倒的に少なくなります。
無施錠は、泥棒に入って下さいと言っているようなものです。
意図的にではなく、うっかり施錠をし忘れていることが多いとしても、
出かける前の徹底事項として、大きく紙に書いて忘れないようにすることが大切です。
短い時間の外出であっても、大変危険です。
数分間で泥棒は仕事してしまいます。 施錠は、全侵入口に対して忘れずに必ず行うこと、
できれば施錠を二重化することに加えて、ガラス破り対策を実施することで、
侵入盗の8割から9割までを防ぐことができます。
侵入口を見ると、一戸建て住宅では、窓が58.7%、表出入口16.0%とこの二つで大半を占めます。
3階建て以下の共同住宅では、窓が59.3%、表出入口が30.7%となっています。
4階建て以上のマンション住宅では、窓が45.7%、表で入り口が44%となっています。
従って、全ての窓、表出入口に対して、施錠の徹底を行うこと、
及びガラス破り対策を行うことで高い防犯効果をあげることができます。
不審者、侵入者が窓に近づくと光、 音を発して
警告する機器や窓を開けるなどの行為を検知して
光、 音で警告するなどの機器を設置する、及びシャッターを取り付けて夜間、
留守時には閉めておく(但し、長期間の不在時はかえって
留守を泥棒に教えることになるので危険) 方法があります。
これらの機器に関しては、セキュリティハウスの防犯機器・システムを紹介しているページに
記載しております。
窓ガラスが簡単に割られない・こじ開けられないように、
防犯用ガラス・窓枠に置き換えるなど方法があります。
費用が高すぎる場合は、特に、道路など人の目から死角になる窓を重点的に
一般のガラス窓から防犯ガラスに変更する、または防犯フィルムを貼ることにすると
費用的には少なくすることができます。
尚、強化ガラス、網入りガラスは、ガラス破り対策になると考える人も多いですが、
効果がないので注意が必要です。
また、事務所や店舗では、立派な金庫にお金、貴重品は入れているから
安心と言う人もいますが、 複数で侵入し強引に持ち去る犯罪も多く発生しています。
また、パソコンをはじめとしたOA機器を持ち去られる可能性もあり、
その中に貴重な取引先情報、個人情報が入っていると、
お金より損害が大きくなることも考えられます。
このため、防犯対策は、どんな状況にあっても必須です。
ガラス破りを含む侵入盗を防ぐ具体的な方法に関しては、
防犯泥棒大百科の「泥棒について知ろう」のページが参考になります。