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セキュリティシステムについて

2018年11月21日

お金をかけない「インバウンド対策」

紅葉で本格的な観光シーズン到来。ここ数年でぐっと増えているのが海外からの観光客。どこに行っても日本語以外を話すグループに出くわします。
私の住む京都では特に多いようですが、地方都市にもどんどん増えています。

2020年のオリンピック・パラリンピックを待つまでもなく、来日する外国人観光客数は、2013年に史上初めて1000万人台に達した後も急速に増加し、2017年には2800万人を超えることが予想されています。

中国・韓国・香港といったアジア諸国からの訪日数が伸びており、「爆買い」としてデパートや商店街などで大量に商品を購入するという状況から、地方の観光地の訪問増加、体験型訪問・長期滞在型訪問などの増加等、より広範囲でその影響が発生すると考えられます。

こうした中で、文化の違い・習慣の違い・国民所得等金銭価値の違い・外国語対応力不足によるコミュニケーション不足などにより多くの問題も発生してきています。

民泊や土産物店等もこうした海外からの観光客をターゲットに行っているところも多いですが、実際に働いている人の対応や施設の設備も不十分で、地域住民から苦情が出ているところも多数発生しています。

また、ここにきて欧米諸国では一般市民を巻き込むテロがISILだけでなく、テロ組織とは直接関わりのない者や社会的に疎外感を感じている者により多発しています。

犯罪の多様化が進み、金品盗難目的がほとんどであった犯罪が多様化し、悪意のある犯罪者による無差別殺傷事件などが、従来犯罪が発生しにくかった学校や障害者施設、駅、公園といった場所で多発しています。

いつ、どこで、誰が犯罪に巻き込まれるかが推測しにくい社会になっていることが、「体感治安」の悪化につながっています。

ここに年間2,800万人もの海外からの旅行客が全国に今後も訪れることになるわけで、各地域での地域住民による防犯活動を強化することを並行して実施しないと、犯罪は再び増えてしまうものと考えます。

特に日本は世界の中でも驚くべき治安の良さで今まで安全を享受してきただけに、「安全ボケ」という言葉があるほど「防犯意識」が低い住民が多いです。

例えばホテルのバイキングで、手荷物を座席に残したままで席を立ち食べ物を取りに行くという行為が普通である国は世界中で日本しかありません。
また、一部の特例を除いては、夜間に女性が一人で歩いていても命の危険に直結する可能性がないのも日本だけだと思われます。
海外からの方が驚かれることは他にもあり、財布を落としたらそれを見つけた人が届けてくれる確率が非常に高い。田舎に行けば、野菜が置いてあり、横にかごがありそこにお金を自分で入れて野菜を購入する、というシステムや、自動販売機。自動販売機を始めて見た外国人は「日本人は現金を道路に置いている」と驚いたそうです。

今後海外から急激に増える観光客。私の住む京都では、場所によっては地下鉄等の車輌で半分が海外からの観光客、といったことも珍しくありません。この海外からの観光客に紛れて犯罪企図者も来日しています。
平成12年頃からピッキングで外国人窃盗団による侵入窃盗被害が急増した時のように犯罪が急増しないとも限りません。
そうならないためにも、全国の防犯力の強化が急務になります。

この防犯力の強化には「地域コミュニティの強化」が重要です。これを担うために防犯設備士・総合防犯設備士が中心となって「防犯講演会」などを行うなどし、犯罪が発生しにくい環境づくりをしていく提案を行う必要があります。先日も京都の当社ビルまで愛知県から防犯協会の方がバスでお見えになり約1時間半の「防犯講演会」を聞いて帰られました。

こうした状況の中で「インバウンド対策」として、お金のあまりかからない方法としてまず出来ることを
提案をさせていただきます。

地域住民の防犯意識を高める取り組み

具体的に「地域の防犯力強化のための方法」について3つ提案します。
① 防犯設備士・総合防犯設備士と一緒に地域の「防犯マップ」を作る。

学校などで通学路の防犯マップを作る取り組みは多く聞きますが、侵入窃盗や強盗、放火といった犯罪に対する「防犯マップ」作りを防犯の専門家と地域住民が一緒に行う取り組みはまだまだこれからだと思います。
「犯罪者の目」になって夜自分達の住んでいる街・住宅を見守る、ということを通じて、夜間の人通りの量や防犯灯が十分か?死角がどこにあるか?侵入しやすい建物の家がどれくらいあるか?といったことが分かります。
例えば塀が高い、ゴミ出しの日以外にゴミが出ている、ゴミが散らかっている、落書きが多いなど犯罪者が目をつけやすいポイントなどをピックアップすることで、地域住民全体で改善することができます。

こうした取り組みを行うことで、侵入しやすい建物、場所を特定し、その死角をなくす手立てを考えることで確実に住民の防犯意識は高まります。住民の防犯意識が見えないバリアとして何重にも張り巡らすことで犯罪発生の可能性を低くすることが可能になります。
② 観光客への声掛け運動の提案

多くの観光客が最も困るのが、日本では言葉が通じないということです。
日本人の最も苦手なことが「コミュニケーション」です。特に英語など外国語が分からないので・・と避ける傾向にあります。

しかしながら、実際には困っている観光客に声を掛けたとしても、地図を指したり身振り手振りで通じることの方が多いので、まずは「こんにちは」と声をかけることを提案することが大切です。

多くの観光客にとっては、そうした声掛けは「おもてなし」の親切に映ります。しかしながら犯罪企図者にとっては、声を掛けられることでの心理的な抑止効果が少しでも生まれるのではないかと考えます。話しかける時に相手と目を合わせます。目を合わせることで犯罪企図者は「自分の顔をはっきりと見られた」と考えます。これが「犯罪抑止効果」に繋がります。

実際に逮捕された郵便局強盗が、郵便局に入店した時に「いらっしゃいませ」と顔を見て挨拶された郵便局には強盗をしなかった、と供述していることからも明らかです。

こうした観光客への声掛けは、日本という国は多くの地域住民の目が行き届いている、ということを印象付けることができます。街頭防犯カメラなどと並行して実施することで、各地域の防犯力アップにつながると考えます。
③ 窓に、庭に、「花は心のセキュリティ」運動

ヨーロッパなどでは多くの家の窓には鉢植えが置かれており非常に美しく旅人の目を楽しませてくれます。
花はもちろん美しく、地域の人の心を潤すことができるのはもちろんのこと、「防犯」という面でも効果があります。窓辺に鉢植えが置かれていれば、その鉢をどけないと窓からの侵入はできません。そのひと手間をかけるのを犯罪者は嫌がります。人目につくのではないか、音がして住民が目を覚ますのではないか・・・。又、公園や街路に沿って花壇を作り、地域の住民が一緒に花を育てるのもお勧めです。水やりをして花がらを取りながら会話の花も咲かせましよう。そうすることで地域のコミュニティ力も団結心も上がります。水やりが必要ではないか?と気に掛けることで「地域住民の目」が細かなところにまで行き届きます。
犯罪が起こる要因としては、同一時間、同一空間において、「犯罪企図者」、「犯罪の目的物」、「抑止力のある監視者の不在」が揃うことが揚げられます。特に「抑止力のある監視者」としては、「防犯カメラ+録画装置」だけでなく、それを監視する「人」の存在が不可欠です。
防犯カメラの設置が広がっているのは非常に好ましいことですが、それだけにとどまらず、地域住民の防犯力を上がていきましよう。
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2018年6月8日

改正個人情報保護法に対する情報漏洩対策について

 改正個人情報保護法が2017年5月30日から施行されました。

 今までと違い、個人情報の保有件数が5000人以下の企業も法律の対象となるため、必然的に全事業者が対象となります。またグレーゾーンが撤廃され、個人情報がどういうものか明確化されました。さらに罰則刑、禁錮刑といった罰則規定として「データベース提供罪」ができました。企業側は個人情報を今まで以上に慎重に、厳重に扱わなければならなくなりました。もはや事後処理的な防犯だけでは十分とは言えません。

 そのための情報漏洩対策として、個人情報取り扱いエリアの侵入警戒・入退出管理・防犯カメラなどといった「安全管理措置」を是非ご検討ください!

個人情報はどういうものに定義されたか?

 顔画像データ・認証用指紋データ・個人番号(マイナンバー)・運転免許証番号・パスポート番号・基礎年金番号・保険証番号などが個人情報となります。

 それにくわえて、人種・信条・社会的身分・病歴・犯罪履歴・犯罪によって害を被った事実などを対象とした「要配慮個人情報」ができました。

「データベース提供罪」について

 個人情報データベースなどを取り扱う個人情報取扱事業者やその従業者などを対象としたもので、不正な利益を図る目的で個人情報を提供もしくは盗用した場合、1年以下の懲役または50万円以下の罰金を科せられるという罰則です。そのためオフィス内でも、特定個人情報の管理者以外の目に触れないように区域を設定した入退室管理や、持ち込み機器や社員による不正の防止を目的とした内部管理対策が必要です。

企業に求められる情報漏洩対策

① 個人情報の定義を正しく認識する

 個人情報の範囲・内容が明確化されたことにより、企業側はそれらを把握してそれに対応していく必要があるといえるでしょう。

② 社内体制の整備と方針/規定類の見直しを検討する

 改正法では、個人データの第三者提供にあたり提供側・受領側それぞれに対して、受け渡しに関する情報の記録・保存が求められるようになります。また要配慮個人情報となり得る情報に関しては、所得時の本人の同意が必要になるといった、新たな対応が必要です。

 また匿名加工情報に関しても、それ自体は個人情報ではないものの、別途取り扱いルールを準備しなければなりません。企業は個人情報保護方針や関連する規定・マニュアル類についての見直しを検討し、あわせて社内体制の整備を行う必要があります。

 特に小規模取扱事業者においては、個人情報保護に関する十分な措置が取られていないケースもあるので、改正法の施行に向けて早期の準備対応が望まれています。

③ 安全管理状況について再確認する

 個人情報保護強化の観点から個人データの不正な提供や盗用については厳しく取り締まる姿勢も打ち出されています。個人情報データベースの設置場所の入退室管理、データベースへのアクセス制御などといった安全管理体制に関しては、改めて自社の状況をチェックのうえ、必要に応じて改善しなければなりません!

          ↓

☆情報漏洩を防ぐための安全管理措置

 防犯カメラにくわえて、機密情報を管理しているもの以外が簡単に立ち入らないように入退室管理システムを導入したりすることで、きめ細かな防犯対策をしていることを社員に感じさせることによる「抑止力」としても機能します。

 社外からの侵入者に対しては、セキュリティキーパーを外部に設置することで侵入者を威嚇撃退したり、外周警備で敷地内・建物内にセンサーを配置することで侵入を諦めさせる警備システムを導入するべきでしょう。情報を盗み出された後に対処するのではなく、それらを未然に防ぐ「狙われない、入らせない防犯対策」が有効といえます。

 

詳しくは→情報漏洩を防ぐ

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2017年7月27日

相模原障害者施設での事件から1年。

相模原障害者施設での痛ましい事件から1年が経過した。
この1年の間に、障害者施設・高齢者施設に対しての「安全対策強化に係る整備」として、110番通報や監視カメラ、センサー・外溝(フェンス関係)など設備を導入するのに、国、市町村が負担することで、約25%の負担で導入できるということで多くの施設が導入をされている。

今回の事件でこうした安全対策に対して施設が真剣に考え、対応をされることは素晴らしいことであるし、大きな1歩だと思う。

しかしながら、懸念はある。以前 池田小学校の事件があった後、多くの小学校や中学校、幼稚園などでも外周警備用の赤外線センサーや防犯カメラ、門扉の電気錠などの導入が進んだ。
又、時計型などの緊急押しボタンを使用した緊急通報システムも多数納入された。
しかしながら、事件後の年月で「防犯意識」は当時の時より低くなっているのではないかと懸念する。

又、今回の障害者施設や高齢者施設に関しても予算面で防犯カメラを設置するだけで終わっているところも多いと思われる。防犯カメラを設置するだけで防犯対策は万全と安心しきってしまってはマイナスである。

相模原の施設でも不安を感じて事件前に防犯カメラ16台を設置していたが、それは録画映像を事件後に確認して検証する、といったことに使われていた。犯人が何時にどこに車を置いてどういう経路で侵入したかを録画映像で見ても、多くのなくしてしまった命は助からない。

この事件の場合、犯行が外部に連絡されるのは40分とずいぶん時間が経過してからとなったのである。
こうした「悪意(殺意)を持った犯罪者」に対しては、犯罪者がその敷地の中に侵入させないようにすることがまず重要であり、侵入しようとした瞬間に知ることが大切である。
侵入させないためには、物理的防御でフェンスなどが重要となるがそれだけでなく、フェンスを乗り越えようとした瞬間に大音量の音と光で施設側が知ることが重要である。ほとんどの犯罪者は大音量の音と光に関して抑止効果があり、退散するが、この犯人の場合は退散しない可能性も高かったかもしれないが、何か異常が起きようとしているのを音で施設側が知ることで、防犯カメラの映像で確認するなどの行動が採れたはずである。
また、窓扉開閉検知センサーなどで、窓をこじ開けられたのを検知すればそれでも侵入を企てようとしているのを施設側は知ることができる。二重の警戒が行うことができ、「建物の中に犯罪者を入れる前に検知する」ことができるのである。

そして「緊急通報システム」。それでも侵入された時に外部に異常発生を知らせるシステムが「それでも犯罪を継続された場合」「何か異常が発生した場合」に外部に自動通報する。無線式のペンダント型・時計型の送信機を携帯し、異常発生時に敷地の中のどこにいても押すだけで外部に異常発生を知らせることができるのである。

こうした各種システムと防犯カメラを連動させることで、防犯カメラの効果が何倍にも増す。
別の言い方をすれば、防犯カメラで録画するだけでは悪意を持った犯罪者に対しては十分ではないのである。そこのところをきちんとわかっておくことが大切である。
防犯カメラを設置しただけで安心と考え、防犯意識が低くなることは絶対に避ける必要がある。
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2016年9月28日

病院 点滴への異物混入。防犯カメラなど対策はどうするべきであったか?

相模原障害者施設での殺傷事件の記憶も鮮明なこの時期に、横浜の病院で発生した点滴への異物混入事件。
県警によると、連休中に投与する点滴は17日午前、1階の薬剤部で施錠された保管場所から出された後、職員2人が投与対象の患者名や使用日を書いたラベルなどをチェック。段ボール箱に入れて4階のナースステーションに運ばれ、使用前は箱から出して机の上などに置かれていたということです。

 連休中は、朝から夕方まで看護師3人が勤務。夜間は別の看護師2人が当直として勤務していたということですが、防犯カメラや入退出管理システムは設置されていなかったようです。
未使用点滴10個ほどに穴 無差別に狙う? 中毒死事件

横浜市神奈川区の大口病院で入院患者2人が相次いで中毒死した事件で、4階のナースステーションに残された未使用の点滴のうち、10個ほどに小さな穴が開けられていたことが捜査関係者への取材でわかった。死亡した2人以外のものにも穴があったといい、神奈川県警は、何者かが無差別に患者を狙い、注射針で消毒液を混入した可能性があるとみて調べている。

 捜査関係者によると、穴は点滴のゴム栓部分を保護するフィルムで見つかった。点滴が投与される際、このフィルムははがされる。袋部分に目立った穴や傷はなく、県警は医療器具に詳しい人物がフィルムの上からゴム栓に注射針を刺したとみて、中身の鑑定を進めている。ゴムは収縮するため、針が通った跡はよくわからないという。

 点滴はいずれも、17日午前に病院1階の薬剤部から4階のナースステーションに搬入されたもの。3連休だった17~19日分で、使用予定日ごとに段ボール箱に入れられ、死亡した西川惣蔵さん(88)、八巻(やまき)信雄さん(88)にも投与された。20日に八巻さんの死亡が確認された際、未使用の点滴が約50個残っていた。

 ログイン前の続き点滴はそれぞれ記名されていたが、死亡した2人以外のものにも穴があった。2人はほぼ寝たきりで、入院中に恨まれることなどは考えにくく、県警は無差別に入院患者が狙われた可能性があるとみている。

 西川さんについては、看護師が18日午前に点滴を付け替えた後、午後4時50分ごろにアラーム音で心拍数の低下に気づいた。その約10分後に心停止し、午後7時に医師により死亡が確認されたという。

 2人の遺体と、八巻さんに投与された点滴からは、殺菌作用が強いタイプの界面活性剤が検出された。同種の界面活性剤を含む消毒液は、4階のナースステーションなど院内の各所に置かれていた。県警は、西川さんに投与された点滴について、使用済みの袋を回収して中身を調べている。(2016年9月27日朝日新聞より引用)
この病院は入院患者には重症の高齢者が多く、病床数は85。関係者によると、4階は最大で35人を受け入れられる。4階では7月1日以降、9月20日までに48人が死亡。8月下旬には1日で5人、9月初めには1日で4人が亡くなったという。27日に取材に応じた高橋院長は「やや多い。特に土日に多かった」と語っっているという。

緩和ケアなどで日常に入院患者の死と直面していて少し一般の人より死に対して感覚がマヒしているようにも感じます。

一般的に病院の場合、不特定多数の人の出入があります。
特に重病な病人の場合には家族が寝泊まりすることも多く、夜間や早朝にもそうした家族が出入りする場合もあります。また、夜間も含めて看護師は非常に忙しく、ナースステーションが不在になることもあります。
問題の点滴が机の上に置かれたままになっていたとのことで、管理体制の不備を指摘されるところです。
病院の防犯態勢としてどういうシステムが有効か
最低限、薬などの保管庫には入退出管理システム(Acsmart)と防犯カメラがあれば、部外者の侵入は防ぐことができます。
職員カードを持った人間だけがナースステーションに出入りできれば外部からの侵入者をシャットアウトすることができます。又、職員一人一人をカードで識別することで誰が、何時に入室して何時に退室したかがPCに記録されます。
又、扉が開いたらメロディが鳴るようにすると、注意喚起できるので効果的です。

こうした人の動きをきちんと管理することは非常に大切だと思います。

又、入退室管理システムと防犯カメラを連動させ、録画しておくことで抑止力になるとともに、万が一の事件発生時には画像で状況確認することが可能です。

今回の事件は衝撃的です。
重病のお年寄りや緩和ケアの方が入院していたとしたら、残された命がどれくらいの長さであったかは誰にもわかりません。しかし、残された時間を誰かに奪われるというのはご本人にとってやはり納得できないことであったと思います。

入退出管理システムと防犯カメラの連動
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2016年7月28日

相模原障害者施設殺傷事件 通報まで40分

2016年7月26日・・この日は平成13年6月8日に発生した大阪府池田小学校無差別殺人事件と同じく、日本の犯罪史上で特記される悲惨な事件となりました。
今から13年前に発生した池田小学校無差別殺人事件では「校門が空いていたから」侵入し、児童8名(1年生1名、2年生7名)を殺害し、児童13名・教諭2名に傷害を負わせています。事件当日も不審者に対して、教官による十分な対応がされていなかったことが、被害児童の救助の遅れや犯人逮捕の遅れにつながっっています。
犯人を取り押さえてから警察による犯人逮捕までの間、学校側による状況把握ができず、管理職や教務主任は混乱の中で事件の全容をつかめなかったほか、組織的な対処行動(児童に対する組織的な避難誘導、救命活動、搬送処置など)ができなかったため、死亡した8名の児童は20分前後も放置されてしまったとWikpediaに記載されています。

今回の相模原障害者施設殺傷事件の犯人は、元職員でこの2月に自主退職していますが、勤務してから退職までの間に障害者に対する差別的な思想を持ち問題発言を繰り返すようになっていました。

新聞等の報道によると、同施設に設置していた防犯設備は、
・オートロック (エリア間) 夜間施錠。
・棟ごとに職員1名常駐。警備員1名勤務。
・防犯カメラ16台設置(今年に設置)。但し、モニターを常時監視していない。

となっています。
つまり、外部からの侵入警戒システム未設置、緊急通報システム未設置、ということです。
警備会社のシステムは入居者スペースなど施設全体には設置していないと推測されますので
今回のような外部からの侵入に関しては対象外ということであったと思われます。
一般的に警備会社による委託警備システムは、夜間無人になる建物への侵入対策が中心で、窓開閉検知センサーと室内検知センサーとで侵入を検知し、警備会社に通報が入ると警備員が自動車で駆けつけ確認をするシステムです。
夜間入居者がいるスペースは室内検知センサーが設置されていると入居者を検知してしまいますので基本的には警備対象外となっていると思います。

侵入は26日 午前2時頃。1階の個室窓ガラスを割って侵入。
職員を結束バンドで縛って鍵を出させ、重度障害者の場所を聞き出しているようです。
結局通報まで40分以上経過しており、その間に包丁など5本を使用して多くの殺傷を繰り返し、被害が拡大してしまっていました。
事件当日に新聞やTVにてコメントを求められましたが、当時事件そのものがまだインターネットなどにも掲載されておらず一般的な説明しかできませんでしたが、改めて、障害者施設の防犯対策に関して意見を述べたいと思います。

① 外周警備システムを設置する。
今回「窓ガラス」を割って侵入していましたが、できれば敷地の中に夜間侵入したり、窓を割ろうと窓に近づくというのはその中の入居者にとって非常に危険です。建物の中に犯罪者が侵入する前にそうした行為を知ることが大切です。
赤外線センサーをフェンス上部に取り付けたり、窓の前に取り付けることで、フェンスを乗り越えて侵入しようとしたり、窓の前に近づいた時点で侵入を検知します。事務室や警備室に置いたコントローラがブザーでお知らせすると同時に、大音量のサイレンやフラッシュライトといった犯罪者が最も嫌がる「音と光」で威嚇撃退します。

もちろん今回のように「強い殺意や遺恨を持って侵入しようとする犯罪者」にとってはその音や光だけで犯行をやめるかどうかはわかりませんが、その次点で職員や入居者も異変を気が付くことができます。(一般的な侵入窃盗犯などには「音と光による威嚇撃退」は非常に有効です。)また、同時にあらかじめ設定した関係者など通報先5箇所に自動通報を行います。メールおよびメッセージでの通報を携帯電話に行いますので異常を早期に確認できます。

赤外線センサーには、電池式や無線式のものもありますので、追加することをお勧めします。

セキュリティハウスのコントローラでは「外出警備(無人時)」以外に「在室警備(就寝時・昼間)」を選択できます。
在宅警備中も、正面玄関の赤外線センサーは人を検知するとコントローラが「来客チャイム」でお知らせ、それ以外の赤外線センサーは侵入検知として作動させるといったことも可能です。

この外周警備と防犯カメラを連動していれば、今回の障害者施設においても宿直の職員や警備員はコントローラ及びモニターTVのブザー音で異常発生を知り、現場状況を動画で確認することができました。
今回犯人が犯行を予告していたことで防犯カメラを追加されていましたが、それだけでは犯行を抑止することも早期発見することもできず、後で録画映像で侵入時間や退散時間などを確認するだけでした。
② 緊急通報システムを設置する
今回の障害者施設では非常用押しボタンなど「緊急通報システム」も設置されていませんでした。
こちらも赤外線センサーによる外周警備や防犯カメラと一緒に、池田小学校の事件後非常に多くの小学校で導入されています。押しボタンは固定だけでなく、ペンダント型や腕r時計型、カード型の非常押しボタン送信機等職員が常に携帯できるタイプのものを使用すれば緊急時にどこにいても犯人に気づかれずに外部に異常発生を知らせることができます。
非常押しボタン送信機はコントローラまで見通し距離100mまで無線で信号を送信します。
押しボタン送信機を押すと、その場でサイレン等が鳴ると同時にあらかじめ設定した関係者などにメールおよびメッセージで自動通報します。

遠隔監視システムi-NEXTなどが設置されていれば、外から動画と音声でリアルタイムの状況をiPad・iPhoneで確認したり、録画映像を確認することができます。
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